ゴム動力 プラ子の日記  〜 第96回め 〜  

 

日曜日、バスツアーで愛知万博に行ったよん。駐車場には県外ナンバーの観光バスが並んでいた。金比羅観光!お疲れ様〜〜!

インターネットでは何一つ予約を取れなかったから、多少の不安はあったけど、私、1号、2号は、まずお目当てのパビリオンに向かった。その時点ですでに暑くて汗びっしょり。最後尾をみると「240分待ち」と書いてある。

2号が、
「ねぇ、おかあさん、240分って・・何分?」

とっさに、「2時間40分じゃないの?」とふざけて大袈裟に言ったつもりで、我に返った。 4時間?げ〜! マジですか?

あり得ない。あり得ないよ・・・。じゃぁ、どこに行くのよ。180分待ちへ?それとも120分待ちへ? 

途方にくれていきなりだがゴハンにすることにした。高いけど仕方ない。でも、値段に見合った感じがしない量だ。途方もない待ち時間と暑さと疲れと物価高と空腹でイライラしたところに、1号2号がぐずぐず言う。ケンカになりそうになる。

そしたら、近くに居たおばさんが、私の言いたいことを全て言いながらすごい剣幕で子供とおばあちゃんに八つ当たりをした。それをみて、私の張りつめたイライラは急に縮んで消えてしまった。もう少しで私も同じ顔になるところだった・・・。

私はにこやかに冷やしきしめん(800円を3つ)を並んで買い、子供をやっと空いたベンチの端っこに座らせて、私は生まれて初めて、地面にしゃがんでゴハンを食べた。 ぜんぜん足りない、と2号が言った。

会場はやたら広い。一番遠くまでゴンドラ(3人で1500円なり)で楽をしたので、帰りはいろいろ見ながら歩くことに。混んでいるところは飛ばして歩くだけでも結構楽しいものだ。ジュースを買ったり、氷を食べたり、お土産を買ったりと、お金はどんどん飛んでいくが・・・。

3人で「扇風機付き霧吹き」(1260円を3個)を買い、人混みから離れて水を掛け合ってじゃれた。広くて長いスロープが会場内をぐるりと回っていて、その両端はベンチと日よけがあるから、日陰がいっぱいあって、座ると風も心地いい。扇風機付き霧吹きの涼み効果も相まって、元気が盛り返してきた。こんなにベンチがあるなら、奥まで来てからゴハンを食べればよかったな。そしたらしゃがんで食べることもなかったのにと悔やまれる。有名な日本料理の店「なだ万」もあった! 

  
警備されながら会場を警備する警備ロボット             日陰の多い長いスロープ               会場は広い

緑がたっぷり。お散歩する気で行けばいい。

  
     



あと1時間半ほどで会場を後にする、さて、それまでどうして過ごそうかと歩いていると、ダメもとでみた三菱未来館の待ち時間が意外にも40分。よし!並ぼうぜ〜♪


万博らしいメジャーな会場になんとか一つ。40分待ちなら上出来だ。


回りは子連ればかり。そして私たちの後ろには中年のカップル。見た目55歳ぐらい。ご夫婦かなぁ? そのご主人の行動が、のちの40分間、私をいらつかせる元凶となるとは、そのときは知るよしもなく・・・。 

最後の最後にやっと人気パビリオンに入れそうだと、張り切って並ぶ私たち。一度に入場できる人数が多いらしく、列は周期的に進む。

そのときだ。後ろのご主人がだんだん迫ってきて、なんと、横からすり抜けて私の前に入った。しかも半歩ぐらい。 気になるなぁ。まさか抜かすつもり? 次に進むときに、私は意識的に一歩その人の前に出て止まった。するとそのご主人が、またさりげなく最後に半歩私の前に出て止まった。

「な・・・」

抜かされたところで、一度に沢山入れる訳だし、こんなところでいらいらしてケンカしてもつまらないけれど、なんとカンに障るその行動。だんだん2号も不安になってきたらしく、そのおじさんの顔を下からチラリと見上げている。ご主人は決してこちらを見ない。

完璧に抜かされたらぜったいに言ってやろうと、私は心の中でせりふの練習を始めた。

「子供だってちゃんと順番を守って並んでいるのに、なんで抜かすんですか?恥ずかしいですよ!」 

・・・とね。ぜったい言ってやるんだ。ぷんぷん!


何度も何度も、そのご主人の気配を感じながら、いざというときのために備えた。40分間も。おかげで噛まないでせりふを言えそうだ。こういうときに噛むと格好悪いからね。ガツンと言ってやるのだ。メラメラメラ

その時だ。また列がどどっと進んで、通路幅が急に狭くなった。そうなれば1人より、3人のこちらが有利。一歩前に出たところで3人で通路いっぱいなった。もう抜かせまい! 勝利宣言だっ!わっはっは! わ〜〜〜はっはっはっ!

無事、半歩オヤジの侵攻を阻止し、列はすすんだ。入り口は目前。そのときパビリオンの綺麗なお姉さんが手に持ったカウンターを気にし始めた。まさか、次の回になるの? 我が小隊の運命やいかに? 

人数を聞かれ、3人です、と答えると、にこやかに「どうぞ〜」、と言われた。1号2号は「やった!間に合った!」と、ガッツポーズ。

中に入るともう順番など関係なかった。 余裕のある人数しか入場させないから、広々としたもんだ。 あぁ、これじゃ、阻止した意味もなかったなぁ、と思いながらさりげなく振り向くと、半歩オヤジとその妻は、お姉さんに停められて、次の回の列の先頭で天を仰いでいた。 うははははは


三菱未来館のマスコット、左のロボットは「2号くん」と呼ばれていた。




三菱未来館は「もしも月がなかったら」というテーマで、巨大なスクリーンの綺麗な映像は圧巻。パソコンのモニターも三菱を贔屓にしている私としては、並んだ甲斐があったというものだ。

その後、機嫌良く遠くの駐車場まで歩き、バスで静岡まで帰ってきた。帰りのバスでは、子供が乗っているというのに綾小路きみまろのトークビデオが上映され、夫婦ネタにちょっと冷や汗をかいた。これはだけは旅行会社にクレームしなくては。(笑)  

日曜日の混雑も、会場が広いから散歩のつもりなら楽しめると思うよ。

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