ゴム動力 プラ子の日記  〜 第99回め 〜  

 

平成17年7月5日(火曜日)

実はまだ作ってないんだ・・・。何回か、蓋は開けている三突くん。でも進まない。原因ははっきりしている。「塗り」が壁なのよん。以下はシロウトプラ子の情けないお話。

          8「ヌリカベ・・・っていたよね。そういうことだったのか。」

8「いや、そういうことじゃないとおもう」

昼休み、ダイエット飲料だけにしたから時間がたっぷりある。おもむろにキットの箱を開けるシロウトの私は真面目モード、ちゃんと説明書の通りに進めるつもりで、ちょっと緊張気味。なんと殊勝な態度・・・。そしてまず最初の(1)の欄。

「ん?他と色が違うぞ・・・」 塗装済みのパーツC23が紙面に登場し、「え!!!キミはなんでもう塗られてんの?」 

・・・そこで挫折である。

最初に目に入るのはランナーにくっついた状態だから、その見取り図みたいなのがあって、そこから始めて貰えると勝手に思っていたのだ。「はい、これがランナーCですぅ。まずココをコレで塗って〜」とね。

これって、全部パーツを切り取ってから整えて、塗って、乾くまで待ってから始めるの?まさかその都度切り取って塗るの?そのときはどこを持つの?持ったところは後から塗るんだろうねぇ?それとも、最初に切り離さずに全てを塗るの?でも切り取ったところは色がないよねぇ?後から塗ってムラにならないの? で、車体色っていうのは何色?

突然現れた説明書の中の塗装済C23星人を見つめながら、説明書以前の数々のレベルの低い疑問に途方に暮れてしまい、いきなりの失敗を恐れ、結局そっと蓋を閉めた。   _| ̄|○ 一人にしてくれ・・・

ここで言っておくが、作り慣れた人なら全く問題なく作れる解説書なのだよ。(だからクレームじゃありませんよ、おこんないでね♪) 

問題は私・・・。全く分かってないくせに出来るつもりで箱を開けた私だ。

かなりくじけていたら、ちょうど模型雑誌社の方から電話があったので用件が終わった後、「あの〜〜〜〜 つかぬ事をお伺いしますが〜。」と、塗りに対する上記のような初歩的な質問をしてみた。

そしたら、

「塗らずに組めばいいんだよ。そんな、考えるよりまず組んじゃって、それから塗ればいい。」

「でも、後からだと塗りにくいところとか、ありますよねぇ」

「塗れないところは見えぬとこ!こういう標語があるの聞いたことない? いいのいいの。後から塗ればいいの。」

・・・そうだよな。悩んでどうするんだ、楽しいモデリングなのに。まず組んで、塗れるだけ塗って、そのあと自分が満足できなかったら、次に満足できるような段取りでやればいいんだ、きっと。

そもそも仕事柄、私の周りには立派なモデラーの方々が揃っていて、見るモノ見るモノプロのモノ。(こっちも標語みたい) だからといって、自分まで最初からそんなすんごいものを目指したら前に進めないよなぁ〜。

それに説明書以外のワザやコツはアーマーのDVDやヨンパチ先生の記事にも出ているはず。必要なときに見ないと、せっかくの内容を忘れちゃうんだよね。勉強でも何でもそうだけど、タイミング良く必要な情報を得たら忘れない。分からないことがあったらバックナンバーをめくればいいんだった。しかも電話したら教えてくれそうな教授陣も沢山知ってるのだった。。。

ふ〜〜♪ 気が晴れた♪ 前途は明るいじゃないか〜。

でももう昼休みも残り少ない。三突くん、また今度ね。(こうして何日も過ぎるのだけれど)

そうだ、今日は後10分でスピットくんにスミ入れしてみよう。よくそんなワザを知ってると?うはははは。実は掲示板でアドバイスを頂いたのよ、「パネルラインにエナメル塗料で墨入れすると、ぐっと格好良くなりますから、是非トライしてみてくださいね」と。で、私、「・・・パネルラインってなんですか?」。  ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ

そのあと親切に教えて頂き簡単だって言われたし、私にも出来そう。でも、そう思ったところでエナメル塗料がないよ。う〜ん。 そのときふと目に入ったのは2月のフリマのときの公開講座で使った「コピックモデラー」の「ドイツ戦車色チョイスセット」。そのセットの右端に「スミイレ用0.02ミリ」なるペンを発見!いままで気づかなかったよ〜。っていうか、スミ入れって言葉を知らなかった。

早速使ってみたら、これがまぁ使い良くて、あっという間にスピットくんはなんだかとっても男らしく筋肉モリモリ風、すっかり精悍になっちゃった! 塗料に筆に、と言う段取りも必要なくて、キャップを取り、塗り、キャップをするだけ。ニオイもなく、あぁ、なんと簡単なんだろう!

簡単だ、って喜びながらふと思ったんだけど、世の中のモデラー、どのぐらいの割合なんだろうね、楽しみ派と、苦しみ派。最初はみんな楽しいんだろうね。そして技術が身に付いて目が肥えて行くとだんだん苦しみ派に傾き、その後、ふっと達観してまた楽しみ派に戻るか、さらなる上の課題に挑みまた苦しむか、という構図だろうか。・・・まぁ、それぞれの道だからどっちも有りだと思う。

私は取り敢えず、まだその分かれ道すら見えない場所で、スピットくんの筋肉をナデナデ、ニンマリしている。横には買ったばかりの工具。説明書の(1)もできないへたっぴだけれど、しあわせだな〜。

あっ! しまった、今日は99話!? こんな情けない話で駒を進めてしまって、第100話への段取りは・・・一体どうなるのだっ! 

「ど・・・、どうなってますかぁ〜〜?」 ・・・と、聞くに聞けないご多忙なお方。 

みなさま、必殺お取り置きの第88話と、第100話記念バージョンは、模型でも作りながら、ごゆるりとお待ちくださ〜〜い。 

そうだ、スピットくんにケースを買ってあげよう。帰りにレインボーテンに寄っていこっと♪ らんらんら〜〜ん♪

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

レインボーテンに寄って帰ってきた。大きめのディスプレイケースを買った。スピットくんと似たようなシリーズで零戦があったので、それも買った。まだまだケースには余裕あるよん。

それよりなにより、店の人をみてはたと気づいた。わからないことは店の人に聞けばいいんじゃん。

というわけで、スプレーの利点や欠点、いろいろな塗り方を一通り教えて貰った結果、がぜんエアブラシが欲しくなったけれど、それはさすがに順序が違うだろうな。(笑) ここにも模型のプロがいたのねん。でも、若いお兄さんとお話するのはちょっと緊張。慣れる為にも(?) 今度は塗料を買いに行こう。たははは  ま、今回はとにかく塗らずに組んでみるよ。 

  プラ子の日記の表紙に戻る       Home