ゴム動力 プラ子の日記  〜 第124回め 〜

    

12月19日(月)  大阪フォ〜〜〜! フィギュア教室と大阪の夜の巻



■フィギュア教室午前の部 塗り方始め!

関目高殿の読み方もよく分からないまま、電車に乗り出発。荷物多いよ、不織布のプラコバッグが壊れそうで大事に床に置く。 駅から徒歩5分ほどの会場「大阪市立城北市民学習センター」は立派な建物で、フィギュア教室も明るく広いアトリエだった。

若干遅刻。すでに土居先生の実演が始まっていて、みなさん真剣にそれを見つめ、部屋は静まりかえっていた。実演はモニターにも映し出されていた。すごいなぁ。

まずは顔塗りだ。基本色の上から陰を塗り、また陰を塗り、ハイライトを入れる。その合間に上手くぼかす。ほほぉ・・・。 丁寧に仕上げていくにはやはり時間が掛かるものなのだなぁ。私は今までそういうことを全く考えずにジオラマを眺めていたので、なんだか今更ながら申し訳ないです、と言いたい気持ちになった。

活発に質問が飛び、注意するポイントなども教えて頂いた。例えばあまりしっかり目をいれると「ビックリ目」になるとか、黒はなるべく使わないで陰を入れていくとか、赤い色を混ぜるタイミングとか。

土居先生の塗ったものを真剣に見てから、解散。各自テーブルについて「塗り方始め。」

あぁ・・・困ったなぁ。

私は前日のサザン騒動で結局基本色を塗っていなかったんだっけ。宿題を忘れた生徒だ。情けない・・・。土居先生に恐る恐る申告すると、実にあっさり「大丈夫だよ」とお返事が。ホッ。

テーブルに着き、プラコバッグの中からフィギュアや塗料を出した。1/16のイケメン大男は後で塗るとして、私もみんなと同じ1/35に挑戦だ。 ところが私が持って行った細筆は明らかに「太すぎる」ものだということが発覚。顔を塗るのはものすご〜〜く細い筆なのだね。(そんな筆があることすら知らなかった・・・) 

「みなさん筆のお手入れが悪いですね」と土居先生がコメント。先生曰く、3体塗ったらもうダメになりますよ、とのこと。

「え!3年も使ってます」と声が上がって笑った。筆は傷んだらどんどん変えていくんだね。新品の布が浴衣になり産着になり、おむつになり、やがてお雑巾に降ろされるように、筆はやがて攪拌棒となるのだ。

  

  

テーブルが理科の実験室のように班になっているので、私を含めて4人の同じ机のメンバーは勝手に「1班」を名乗り、塗料や筆やいろんなものを貸し借りし合って仲良く?楽しく!作業を進めた。私の紙パレットをみて、班の男子が「ブルジョアだ〜!」と言った。こんな事でブルジョアかい!庶民は牛乳パックを開いて使うのだそうだ。ハンブロールカラーは沈殿してしまっていたので、向かいの席の(元)男の子の自動攪拌機がとても役に立った。これは私も買おう!

「ねぇ、この色、ウィーーーンして!」 (攪拌して!の意)

「はいはい。ついでにちょっとちょうだいね。」

「どうぞどうぞ♪」

「ボクにもちょうだい!」

実際に塗り始めてわかった・・・・こういっちゃなんだけど「思ったよりちゃんと塗れるものだ」と思った。ちなみに、「上手く塗れた」と言う意味ではない。 実は、もっと手がぶれて、はみ出しはみ出しで、めちゃくちゃな顔を描いてしまうと恐れていたのだ。

実際は、良い筆を借りたら、あの細い細い目も眉も意外に思うように描けるものだ。薄い色で塗り重ねるから、失敗してもやり直せるし、思わず夢中になってしまった。これは楽しい!



ただ、私が決定的にダメダメなのは、色の作り方と、メリハリの付け方だ。

端正な顔立ちの兵隊さんはみるみる顔色が悪くなり、見かねた土居先生がやり直してくれて、よっしゃとまた私が続きを塗っているうちに土居先生の筆の跡を消してしまい・・・また見かねた一班の隣の席の男子が直してくれて血色が戻り、また私が続きを塗っている間にひ弱そうなオカマ顔になった。最後に土居先生に筆を入れて頂いて復活!

「もう触らないことにしよう」「そうしようそうしよう」



そんなこんなで時間の経つのが早い。あっという間にお昼だ。「餃子の王将」にぞろぞろ昼食に出て、さ〜て、午後はスクラッチだ。

■フィギュア教室 午後の部

スクラッチの授業に備え、持ち物も全て買い揃えていた私であるが、塗りに未練がたらたらだった。結局、黙々とスクラッチをしている皆と離れ、次のフィギュアの顔を塗り始めた。前々からやってみたかった「白人の抜けるような白い肌、赤い鼻とピンクの頬」に挑戦だ。

が・・・。塗っているうちに、その上品な顔立ちの将校は「バカ殿」に変身、直そうとして「酔っぱらったデスラー総統」になった。

「ヤマトの諸君・・・」などと口まねをしては一人クッククックと肩を振るわせて笑っていたら、手元が狂い眉が繋がってしまい、デスラーは「両津勘吉」に。

あまりの下手さに、「え〜〜い!もぉ〜〜止めだ止めだ!!」

投げ出しそうになったところに、丁度、海洋堂センム御一行様が到着。さりげなく下手な塗りを隠しつつ、気分転換。そろそろ講座も終わりの時間かぁ。なんと1日が早いこと。

講座の幹事さんに感謝しながらテーブルの上を片づけて撤収。だれかに差し上げようと持って行った予備のプラコバックも必要とする人に貰われて行き、便利に使っていただいて嬉しかった。


「ヤマトの諸君。・・・にゃはは」   「だ、だれ?」

出たがりデスラーと、「紙でコロコロ」さんで作っている頭蓋骨くんたち。
頭蓋骨くんはこの上に顔を作ったり、そのままジオラマに使用したり、使い方いろいろ。
骸骨にも表情というか、目線があるのだと、なんとなく思ったりする。
4粒(って数えるのか?)貰ってきました。さりげなく骨格にも種類が。


挨拶をして解散となり、みなさんはナンバ方面へ移動。この後は忘年会だ。私はセンムのワゴン車で門真市方面「夜の海洋堂ミステリーツアー(?)」に出発した。


大阪 夜の部の始まり

車内ではセンム(宮脇社長様)と社員の平野さん上田さんが漫才のような会話を繰り広げ、毎日がコレかと思うと、ますますオオサカパワーを感じた。

休日の夜の海洋堂さんの建物の上には、あの夏の暑い日に見上げた恐竜くん(怪獣と書いて訂正された)がライトアップされながら冬の夜空を眺めていた。遠いふるさとの母を思っているのだろうか。



さすがにシーンとしたエレベーターホールには巨大な潜水艦が鎮座していた。この前訪問したときは無かったコーナーが出来上がっていたのだ。その潜水艦(※戦艦じゃなかったんですね、海洋堂さんからご指摘が。・・・失礼しました)は映画「ローレライ」のもので、他にも撮影で使われたものが並べられていた。パウラの椅子にちゃっかり座り、写真を撮ってもらった。金属製に見えるが、実は木製とのこと。足が届かないところはご愛敬・・・

   


突然、館内放送でセンムの声が響いた。「平野くん!!プラ子さんと2階へ!」

おぉ、2階とは「立ち入り禁止」の企画室ではないか。

広い部屋もさすがに休みの日の夜は閑散としていたが、やはり働いて居る人もいた。

「おじゃましますぅ〜」 ほんと、突然の部外者は、おじゃまだろうなぁ。でも、ニコニコと名刺交換をして頂きホッとする。ヒミツのものとかいっぱい置いてあるのかな。でも、なにが新製品かさっぱり分からないや。(笑) 

「ところでプラ子さん、バツイチちゃうの?」

「うわぁ・・・ な、なにをイキナリ!」

「ちゃうの?」

「ちゃいますぅ〜」

「いてるの?」

「いてますよ。単身赴任中なんです。」

「それで、あっちこっち行けるんですなぁ」

「えぇ、それに、おばあちゃんが居てくれるんで助かってます。」

「で、どこにいってはるんですか?」

「大連です」

うわぁ〜〜〜〜 そら、あかんわ。浮気してはるわ」

「な・・・・・・」

なんちゅー会話じゃ!(笑)

その後、ナンバの宴会会場まで送って頂けることに。もちろん、センムのキューベルワーゲンご登場である。



大阪 夜の部 センムの車でGOGOGO


 

暗い駐車場で渋い音を立てているセンムのキューベルワーゲン。

「これは、レプリカや。中身はちゃんとしたワーゲンのエンジンやからよー走るで!」

「ちゃんとしたワーゲンゆーても30年前のワーゲンでっせ!センムぅ!」

「あ!サントツくんと同じパーツが付いてる!これなんですか?」

「ライトや。上から見つからんようにこんな形なんですわ」

「へぇ〜〜〜」

  

若干の不安と、大きな期待を胸に私はキューベルの助手席に乗り込んだ。

ウインカーは助手席の仕事ですよ」 

「へぇ〜〜〜」

私の目の前に、確かにスイッチがあった。



さぁ、出発だ! すごい音!話し声が聞こえない。(笑)

「右のミラーが見えん!」

キューベルワーゲンは窓が開かないというか、外さないといけないので、信号待ちですかさずドアを開け車外に出て、上田さんがミラーを直した。もちろん、料金所でも窓は開かないので、ドアを開けて支払いをする。なんとキュートな車なんでしょ。と、感動している間に、センムのキューちゃんはホントに高速に乗ってしまっていた。




「きゃぁ〜〜〜〜!!!!!」

高速走行はもう決死の覚悟、座席に張り付きっぱなしだ。バタつく窓が飛んでいかないように、私は必死で窓の金具を手で引っ張っていた。実際にスピードが出ているのか、はたまた音と振動でやたらとスピード感が増幅しているのか? 

「このメーターはあてになりませんよ〜」

カーブではもう曲がりきれないかと思う勢いで、私は20年ぐらい前の若い日のドライブを思い出したり・・・。




「センム!スピード落としてくださいよぉ〜!も〜〜」後ろに座った2人が懇願。

「いやだよ〜〜ん!!」ますます張り切るセンム。

「きゃはははははははははは!ぎゃはははは!!」笑いが止まらない私。

うなりを上げる車体は空中分解寸前だ。




そして、ナンバ着。全員取り敢えず無事の様子。なんだか喉が枯れている。しかも、なぜ、車に乗っているのに、肩で息をしているのか?(笑)

今夜の私のホテルまでもうすぐ。チェックインして一旦荷物を置いてから、宴会に出かけるつもりだった。

「この車で玄関に乗り付けるつもりちゃいますよね?」不安そうに上田さんが言った。

当然乗り付けるのが、「どや!」の精神である。


ドアマンが、うはうは顔でシャッターを押してくれた。



そして、ぐわ〜〜〜〜!と再び爆音を立てて、センムの車が去っていくと、辺りは急に静かになった。ナンバとは、こんなに静かなところだっけ?(笑)



なに戦忘年会!

すっかり遅刻だ。

携帯に幹事さんから、

「すきやきさめんで」

・・・とメールが。 こういう一言がセンスいいなあ、と妙に感心した。

初めてなに戦の宴会に参加したときと同じ店だった。今は見慣れた顔がいっぱいでホッとする。今回は良く食べた。

   


動くなっちゅーねん!

恒例の闇鍋方式のプレゼント交換で今年も盛り上がり、私のプレゼントはあの水野シゲユキさんに貰われていった。ホワイトメタルのゲルリッヒ砲だ。いつか作品に使われるか!?期待しちゃうなぁ・・・。 そして私がゲットしたのは、レベルのSpaePz2”LUCHS”。

「やった!ドイツ軍の1/35だ!今日のフィギュアが使えるじゃん!」

「アホやなぁ、これは現用、今日のフィギュアとは時代がちゃうで」

「え〜〜〜〜!いいじゃん、べつにぃ・・・」

・・・どうやら良くないらしい。(笑) 

「作れんのかぁ?」とのご心配、おおきに♪  凸(-_-メ)

ジャンケン大会では連続初戦敗退。M.S Modelsさんのフィギュアをもらい損ねてがっかりだった。その後、特別ゲスト「ホビーランド」の 元店長の誠実で重みのある心のこもったご挨拶に鼻の奥がキーン、目頭が熱くなった。 挨拶とはこうでなくっちゃね。いつもいい加減な挨拶になってしまう自分を反省しつつ、でも、やっぱりこの心にぐっとくる挨拶は元店長の長い間の思いがあってこそなのだと思ったり。


集合写真の後は恒例の?カラオケへ移動。

またも狭い部屋にギュウギュウ詰めにされてもへこたれず、皆歌いまくり。しか〜〜し。まだ歌い足りない私は後ろ髪引かれながら、早引けをしなくてはならなくなった。なんと、昨日のホテルのバスルームに「化粧道具一式」入ったポーチを忘れて来てしまい、取りに行かなくては行けなかったのだ。タクシーで5000円以上かけて往復とは、まったく馬鹿らしいことこの上ないのだけれど、翌日の「顔」を確保するためには仕方がなかった。しかも留守電には、「明日は早めに会社に出るように」との社長のメッセージ。はぁ。 お休みもらったはずだったんだけどな〜。

私は翌日早起きして大阪から新幹線で静岡に戻り、その足で出勤。まるでどっかのオヤジみたいで、なんだかなぁ。

それにしても、今回の大阪も楽しかった。

塗りの楽しさは想像以上だったし、もしかしたら、上手くなれるかも!などと前途洋々の気分だ。(両津勘吉のことは忘れよう) そして、今度こそはキューベルを運転させて貰いたい、そんな野望を胸に秘め、その後は仕事に没頭するプラ子42歳。バツイチちゃいます。(笑)

モデラーズフリマ、着々と準備進んでマス。出展者は二次募集もしますので、お迷いの方、よろしくぅ!

おわり。

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