ゴム動力 プラ子の日記  〜 第145回め 〜

    

5月23日(火)   モデラーズminiフリマ!

このホビーショーに先立って実家にお客さんがあったので、私は年に一度の「ケーキ怒濤の三個作り」に挑戦した。今年はついに2代目「モゴモゴしゃべるオーブン」がお亡くなりになり、3代目として実家に登場したのは、私が母の日にプレゼントしたシャープの「ヘルシオ」。スチームが出て、油や塩分を落として焼いてくれるやつね。まだ買ったばかりで使い慣れないどころかこの日初めて私はこれを使ったわけだけど、なんとまぁ利口なこと。「スポンジケーキ」のスイッチ一つで信じられないぐらいケーキがキレイに膨らみフワフワに焼けて私は大満足。

電化製品の技術の進歩は凄いね。あの私の錆びたオーブンで同じものを作ったら、最初はこの半分しか膨らまないのかもしれないけれど、それをいろいろな本をめくり、自分で工夫してより上手に仕上がるようにする楽しみや達成感があったなぁ、などとちょっと思ったりもするけど・・・。

■さて、金曜日は業者日。この日に各メーカーさんを見て回らねば土日は絶対に無理だと思っていた。まずタミヤさんに行ってみると、そこで海外の代理店をしている友人達に会うことができた。つたない英語でニュルンベルグのトイショーでの再会を約束した。すでに彼らに手頃なホテルの手配もお願いしてある。「蛇の道は蛇」外国のホテルは外人に頼むが吉。こうしてドイツ行きの外堀を着々と埋めていくのだ・・・。


タミヤさんのブース内に置かれた手作りのお菓子。センスいいいな。

今回私が最も注目したのは、フランスの戦車B1bis。

ハリーポッター似の設計者のMくんが、一生懸命説明をしてくれた。その熱意に完全にB1贔屓となった私であるが、それを聞いてない人にとってもこのキャタピラはぜったい優れものだし、フランス軍独特のデザインが素敵だ。確かに、数字で中隊を表すよりハートやダイヤのマークのほうが一目瞭然じゃん!ハートマークの中隊ってなんだか赤十字より攻撃禁止な感じがする。


ブルーのハートの他にもダイヤとか。


某氏が思わず可動にしちゃった気持ちが分かる、パチパチ組上がる優れもののキャタピラ。
片側1分? プロモデラーも絶賛!


これ、同じマークで沢山並べたら格好いいだろうな〜。。。心は、出来もしない壮大なジオラマに飛ぶのだった。私は素晴らしいジオラマを見過ぎて理想と現実が乖離しちょります、はい。

その夜は豪雨の中モデラー諸氏と合流して、私の愛する美味しい中華の店「四川萌芽」で夕食を取り、大人しく休んだ。・・・でもイベント前夜だ。いつものようにやはり眠れなかった。小心者である。

■そして翌朝。

明け方まで大雨を降らせた雨雲が、開会時間前にスッと消え、開場前のにぎやかな長蛇の列(あ、これはホビーショーね)は明るく照らされて余計に楽しげだ。しかし湿度が高いなぁ〜。これは早めに冷房の手配をしなきゃな・・・。

■一方、フリマ会場といえば・・・

有り難いことに沢山の方が並んで下さった!先頭の方は前回も並んで下さったDさんだ。前回も明確に目的をもってのご来場。今回はドラゴン製品の世界先行発売目当てだそうだ。さっそく、それを香港から来日していたサイバーホビーのスタッフさんに伝えたらとても嬉しそうに笑ってくれた。それを見て私もハッピーな気分に。国際交流した気になる。

  

先頭で仲良くお話していたもう一人の方とDさんは前回のフリマで知り合い、その後マニア同士良い関係が続いてまた今回も並んで下さったそうだ。そういえば、前回は欲しいキットが手に入らないなら県外からわざわざ行きたくないな、って思っていらしたDさん、結局ご来場して下さり欲しかったキットを手に入れた他に、モデラー同士の会話がとても楽しく、買い物だけじゃないフリマの楽しさを見付けてくださったと、そんなメールを頂いたっけ。嬉しいじゃぁありませんか〜 (´▽`)

■開場30分前。

社長がいない間に、ちょこっとマイクを持ってみた。出展者さまにご挨拶をしたかったのだ。今回はそれほど声を震わせずにできたような気がする。クラフトアベニューの反省をもとに落ち着いてしゃべったつもりだ。フリマでマイクを通して声を出すのは初めてのこと。何事も経験だな。するとノリの良い出展者様(関西方面)から拍手を頂きすっかり舞い上がってしまった。 

■さて、慌ただしく準備がすすみ、ついに開場だ。

会場内は冷房が効いていたけど会場前の階段ホールは暑かった。そんな中、並んで下さった方々に頭を下げずにいられようか。続々とお客さん入場。あっという間に狭いminiフリマ会場はいっぱいになった!そしてその後は、様子を見ながら、なんと前代未聞の「入場制限」をさせて頂いた。事故がないように、とにかく気をつけなければね。

            8「初めての単語だ。入場制限・・・入場制限っと」

南館(合同展の場所)の扉から赤ジュータンをフリマ会場の西館に敷かせてもらったのが功を奏して、まるで順路のようにどんどん人が流れてくる。まったく途切れないのだからこれは凄い。

 

あとで見ると、赤ジュータンの端が少しめくれていた。これは誰かがつまづいて怪我をしたら大変!お年寄りなら大怪我しちゃうよ。寝たきりになっちゃうよ〜。きゃ〜!

朝方の雨で両面テープがしっかり止まっていなかったのだな。すぐに携帯で設営の担当者に連絡を取り、待ってる間ずっとそのめくれたところを足で踏んづけて立った。平均台を歩くポーズだ。かっこ悪いが他に方法はない。

miniフリマ内、出展者様の声を拾いながらウロウロする。これは私の大事なお仕事。さすがにこの人出、合同展に参加している熱心なモデラーも多く、今までより売る方としても手応えがあったようで安心した。

「おじいちゃん、あったじゃん!」

「おぉ、あったあった。ずっと探してたんだよぉ〜」

そんな来場者の会話が聞こえ、また嬉しくなる。

「良かったですね、喜ばれて」

出展者の方とニコニコ。

■時間を見て合同展にも顔を出してみようと、また外に出た。次回のフリマの宣伝もしようと思うのだけれど、すぐに会場に戻る用事ができてしまう。あっち行ったりこっち行ったりしているうちに足がヨロヨロになったのか、おりしもその赤いジュータンの上で誰かと頭がぶつかり、そのまま態勢を保てずに転んでしまった。とっさにデジカメをかばったのでヒザを強打。かっこわる!って焦って起きあがろうとするも、またバランスを崩しコケた。

はぁ。。。どうせ転ぶなら、もう少し自衛隊の人達に近いところで転べばよかったな・・・。

     8「だ、大丈夫ですか、お嬢さん!」

     8「あ、なんだ、おばさんか!」

     8「きゃははははは!」

     P「あんたたち・・・」

 

■清水のオリヂンカワモトさんが、ドイツ軍のレシピのパンを差し入れして下さり、早速モデラーの友人に「これこれ!!」と渡したら「さっき丁度、その話してたんですよ!」と喜ばれた。 

またこの日は、プラモ星人1号さんがNYから来日。2年ぶりの再会♪ あのときは私もまだこの仕事をして無くて、合同展にも知り合いはほとんど居らず、会場の自分の持ち場で小さくなって座っているだけだったけど、この2年で天文学的にモデラーの知り合いが増えている様子にプラモ星人もびっくり。いろいろお話できて、すっかり気を良くした私は、元気百倍、余計に張り切るのであった。

                       8「木に登る・・・ってやつね」

                       P「いいじゃんべつにぃ〜♪」

合同展をゆっくり見ることができなかったのは最大の心残りだったけれど、仕事があるので我慢するしかない。とにかく(自分はコケたけど)会場内では事故もなく、1日目終了。ホッ・・・

ここ何回かのイベント参加で人混みに酔わなくなった。この仕事を始めたときは数人と話をしただけで、ドッと疲れていたのに、凄い進歩だ! 気持ちも体も普通に疲れてはいるものの辛くない。足だけは酷く痛かった。コレはたぶん体重のせいだな・・・。

そして静岡ホビーショーの第2幕は暮れかかる夕日とともに始まった。

つづく。

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