ゴム動力 プラ子の日記  〜 第174回 〜

5月1日(火) テレビに映るよ。取材がありました!

いえいえ、私に、じゃなくてね。

実はついこの間の土曜日、弊社社長の趣味、木製ボート模型の取材がありました。ここ静岡では平日の25時過ぎに放映される番組、実は私は見たことのないのです。関西の友人に尋ねましたら、それなりに人気のある番組とのことでした。「クイズ紳助くん」、大阪ローカルらしいです。



弊社社長は以前書いたoregonでもわかるように、船が好き。木製模型を作るのが趣味なのです。

忠実に実際の船舶を再現することもあれば、図面から好きなようにオリジナルの船を造ることもあります。あきれるほど手を掛けて丁寧に仕上げるのですが、それはどんなに手がかかってもそれが至福の時であり、妥協など不要、納期があるわけでも、人に頼まれたわけでもない、ましてや、売り物にもならない、本当に趣味の範疇です。 

まっすぐな木材から、まぁきれいに曲線を作ること。ざらざらな木材をよくもここまでぴかぴかに磨き上げ、そして、きれいに塗装すること!と、それなりにすごいと思うのですが、なにしろできあがるまでは、プライベートは製作優先、木くずや接着剤や塗料で服もぼろぼろ、電動工具で音は立てるは、臭いは出すは、しかも2階には専用の工作室があるのに、家中を汚すので大迷惑、つい素直に褒めることが悔しいと思ってしまうのが家族側の気持ちのようです。

「あ!そのセーター、せっかくプレゼントしたのに!塗料いっぱい付いてるじゃん!なんで着替えるまえに作業始めちゃうの???」

「きゃぁ〜 なにこれ〜〜〜!スプレーするなら外でやってよお!洗面所で塗料吹かないの!そこらじゅう、全部グレーになっちゃってるじゃん!」

という具合。

あからさまにいやがられても、まったくめげずに、うまくできるたびにそのパーツを見せにリビングに降りてくる、そんな姿は、同好の方々から見たら涙ぐましいほどに映ることでしょう。しかぁし、家族にとっては服についた木くずをばらまきながら家中を歩き回る迷惑なオジサンなのでありました。 

モデラー諸氏にも心当たりが?(笑)

木製模型船の中にはエンジンを積んだものもあり、実際にラジコンで動かすと、その音はバイオリンの中にエンジンが入ったみたいな、何とも言えない楽器のようないい音でびっくりしたこともあります。これは素直に認めました。 しかし一人では持てないぐらいの大きさなので、動かせる場所もなく、河口湖や芦ノ湖、遠くは霞ヶ浦まで車に積んで行くんです。遊ぶのも大変なのです。

   
    8「スモールライトがあれば、お風呂でも遊べるのにねぇ。」

    8「どらえも〜〜ん」

    8「いや、どこでもドアで霞ヶ浦に行けばいいんだ」

    8「どらえも〜ん!どらえも〜〜〜〜〜〜〜ん!」

    P「タイムマシーンであの日に戻りたい・・・」

    8「素で願うなってば。今は船の話、船の。」


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で、このまま自己満足で終わるのかと思っておりましたら、3年前には、あの「モデラーズ合同展」に出展というチャンスを頂きました。そのときはまだこの会社は設立前、私もまさかこんなお仕事をするとは知るよしもなく、大好きな文房具屋さんでパート中の身、のどかに二日間、店番と称して出品した船の近くに座り、となりのアメリカのタミヤコンの受賞者の成田さんと雑談したり、山田卓司さんとすれ違って「おぉ、テレビチャンピオンだぜ〜」とか、助手さんを遠目に見て「え?本物?」と思ったりしたのです。参加しているモデラーさんには殆ど知り合いもいなくて、たまにマルケン塗りのマルケンさんとか、旧知のタミヤさんのスタッフの方に声を掛けていただくぐらいの、暇で手持ちぶさたな二日間でした。

その2ヶ月後、今の会社が始動してからは、もう嵐の日々だったわけですが。



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で、今回の取材は、いろいろな分野の手作りの達人をレポーターの方が訪ねる、という企画だそうで以前にもご出演なさった山田卓司先生からのご紹介で出演することになったのです。

紛れもなく達人であられる山田卓司先生と、もうひとかた、私の尊敬するドールハウスの大御所、木村さんもご出演、弊社社長を入れて3人を取り上げてクイズが出されるそうです。木村さんは、この日記的に説明をさせて頂くとしたら、ドールハウスのイベントで金子先生と歓談されていた、か、か、金子せんせ〜い でお馴染み(?)の、あの日の日記に登場する、海外でも認められたすっごい方なんです。

では、なぜ、弊社社長が・・・・・?

お二方に比べ明らかに役不足・・・一般ピープーな感じがぬぐえません。そんな不安を感じ、ちゃんと番組のお役に立てるのか、もう気になって気になって。 結局、休日に事務所で行われた収録も、場所を社長の自宅に移しての収録もすべて立ち合ってしまう、というお節介ブリを発揮した私であります。ま、お祭り好きだから、っていうのが本当の理由かもしれませんけどぉ・・・。

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で、感じたのは、やっぱプロの仕事はすごい!ということ。

まず、船の撮影に相当時間を使ってくださいました。そして、話をうまく引き出すためのディレクターの指示も的を得ている。私が「あぁ、もう少しこう言ったら分かりやすいのになぁ」「これは言っておいてほしいなぁ」と(事情がわかっている者として)思っていると、ディレクターが同じような指示をするのでびっくりしました。引き出したい部分が、ぶれないんですね。そういうのって、常日頃からなかなか難しいと思っていることなので、すごいなぁ、って思いました。

そして、そんな指示があったことを感じさせない柔らかいトークのみつお師匠、受ける側も緊張せずに力まず話せます。それから忘れちゃならない、小突かれながらも頑張る若いアシスタントの大西初愛(うい)ちゃん。 わからないフリをするのもなかなかの葛藤があるだろうな、と勝手に想像。 ふと、男社会の象徴というか、「わからない女の子」を求める世の多くの男性の心理まで感じ取ってしまいました。大げさですか?ははは

二人になったときに、吉本興業に入った訳とか、タレントコースとお笑いコースの違いとか、初愛ちゃんとお話して「結構しっかりしてるなあ」って好感を持ちました。

移動も含めて朝早くから、夜遅くまで拘束時間がすごく長いことにも驚きました。ここだけでこんなに時間を掛けてくださって、丁寧に取材をしてくださっても、放映は数分でしょう。ほんとに大変なお仕事です。取材されるシロウトとしては、特別な1日だから時間がかかってもいいのですが、毎日のお仕事としては、ほんと、大変。

それにしてもどのように仕上がるのか、とっても楽しみ。まぁ紳助さんの毒舌にはちょっと不安を感じたりもしていますが。今までは、テレビを観てひたすら笑っていたけれど、まさか自分の身近な人の身にその面白い毒舌が降りかかってくるとは、考えたこともありませんでした。「なんやこれ!アホちゃう?」「おとーさん、あきまへんわ〜」とか言われたら、へこむだろうな、って。そしたらちょっとかわいそうかな・・・、とか。(苦笑) でも、紳助さんはシロウトの年長者にそういうことを言う人では無い、という声もあり、とにかく今は暖かくおもしろいコメントを願うばかりです。

     8「ドキドキするよねぇ」

     8「そうだ、今のうちに紳助さんに高級メロンとか贈ったらどうだろう?」

     8「メロンで左右されるのは、プラ子ぐらいだよ」

     8「紳助さん、お手柔らかに・・・ なんまいだ〜なんまいだ〜」

(取材の様子について写真をアップしてもよいと許可を頂いております。画像を会社においてきてしまったので後日アップします。初愛ちゃん可愛いよ、また見に来てくださいね。)

放映日が決まりましたらまたお知らせします。「クイズ紳助くん」、たぶん5月末から6月はじめあたりに放映かな〜というお話でした。ちなみに私はひとかけらも映っておりませ〜ん。 

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社長としては、家族の冷たい視線に耐え、作ってきたものが、よりよく映って人の目に触れるのは、もちろんかなり照れくさいけど嬉しいことだと思います。でも、もう一つ、欲を言えば、船だけでなく、もうすぐ発売予定の縮尺鉄筋「ミニ建」を取り上げてほしいと思っていたみたいで、それなりにアピールもしていました。果たして映るかな?映るといいな♪縮尺鉄筋「ミニ建」についてはこちらからどうぞ! 

私からみれば、今回の取材は古い写真まで使ってくださるようだし、本人の生きて来た証みたいなものを、より強い輪郭で残せるような気がして、とても光栄だと思っています。普段からよくしゃべる人なのに、ピラーの話も、oregonの話も、それなりに語るに足りる話であるにもかかわらず、40年以上経ってやっと私が聞き出したぐらい、肝心なことは反って自分から語らない人なので、こうやって一つのことが明らかになること自体が家族にとって貴重であり、喜ばしく、ありがたいことだと思います。取材スタッフのみなさん、そして、ご紹介下さった山田先生、お世話になりました。ありがとうございます。

どのように編集されるのかな〜、ほんと、ドッキドキです〜♪

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あぁ、そういえば、会社オフィシャルHPもリニューアルしなきゃなぁ・・・。 やることいっぱい。でも、この連休はぷち専業主婦生活。家のこと第一に過ごしたいと思っております。まずは、庭の雑草を抜こう!えいえいお〜〜!

連休後半、皆様もお元気で。

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